大塚紀弘《日宋貿易と仏教文化》出版
民間の唐船による貿易が日本の社会?文化にもたらした影響を考察。特に、僧侶が宝篋印塔などの新しい文化をもたらしたことを解明。
著者 大塚 紀弘著
出版年月日 2017/11/15
ISBN 9784642029407
判型?ページ数 A5?330ページ
定価 本体11,000円+税
在庫 未刊?予約受付中
内容説明
中国と国家間の外交関係を結ばなかった中世前期、民間の唐船による貿易が日本の社会?文化にもたらした影響を考察する。特に、僧侶が博多在住の貿易商人とつながることで、宋版一切経などの唐物や中国の知識?情報を手に入れ、仏牙信仰や宝篋印塔、輪蔵などの新しい文化が日本に広がったことを解明。社会史の視点から豊かな国際関係を描き出す。
目次
序章 本書の研究視座と構成
日宋?日元貿易と僧侶
唐船貿易の変質と鎌倉幕府
源実朝渡宋説話と唐船貿易
博多綱首と貿易形態の変質
唐船の航路と貿易使の派遣
中世前期唐船貿易の構造
貿易の原動力―中国?東南アジア地域産物の輸入
貿易の推進力―銅銭の輸入
貿易の対価―材木?硫黄?金の輸出
宋版一切経の輸入と受容
宋版一切経とは何か―写本から版本へ
唐船貿易と宋版一切経―輸入品として
中世寺院と宋版一切経―法宝として
重源の「入宋」と博多綱首
高山寺の明恵集団と南宋)
中国文化の日本伝播
日本中世における北宋仏牙信仰の受容
石造宝篋印塔の成立
日本中世における中国石碑文化の受容
日本中世の寺社と輪蔵
終章 日宋?日元貿易をめぐる論点と私見
(感謝張子平先生提供信息!)